県政調査で福島県へ

2018年8月22日
県政調査で福島県へ
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少し前になりますが、7/30~31に自民党神奈川県議団として福島県への県政調査に行って参りました。7月の活動報告では書ききれなかったので、今回改めてご報告いたします。二日間という短い行程でしたが、大変充実した視察となりました。

最初の視察先は、東京電力「広野火力発電所」でした。ここは、石油・石炭を主力燃料とした発電所で、東日本大震災の時も津波による浸水被害を受けましたが、急ピッチの復興作業を行い、短期間での復興を果たし震災後の電源を支えて来た発電所です。原発の安全性が問われている今、太陽光など様々な発電方法が注目されていますが、安定した電力供給を考えれば火力発電は大変重要な役割を担っています。しかし火力発電は大量のCo2を排出するため、環境面でのマイナスが指摘されます。そこで広野火力では、福島復興電源として2020年運転開始を目指し「石炭ガス化複合発電(IGCC)」の設備を世界に先駆けて建設中です。環境にやさしいIGCCのクリーンな発電に期待したいと思います。また、こうした技術の進歩をしっかりと見極めたうえで、「原発ゼロ」の論議をすべきであると改めて感じました。

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2カ所目の視察先は、「Jヴィレッジ」。日本初にして最大級のサッカー・ナショナル・トレーニングセンターです。1997年の開設以来、サッカー日本代表をはじめ各国の代表チームが合宿を張る場所として有名でしたが、東日本大震災以来、東電の廃炉・復興活動等の拠点として利用されることとなり、本来の業務は休止していました。しかしこの度、災害復旧拠点としての役割を終え、新たにリニューアル工事も行い、本来の姿で営業が再開されました。東京ドーム約10個分の敷地内には、観客席付きスタジアムを含む天然芝ピッチ8面、人工芝ピッチ2面、全天候型練習場・雨天練習場の他に、ホテル・レストラン・フィットネスジム・プールなども完備された一大トレーニングセンターとして、新たなスタートとなった訳です。再開まで数多くの苦労をされた関係者の方々は「復興の役目を終えて、今まで以上に充実した施設になりました。是非多くの方々にご利用していただきたいので、神奈川に戻ったら宣伝してください!」と熱い想いを語っていました。ちなみにこの日の夕食と宿泊は、Jヴィレッジ内のホテル。本当に素晴らしい施設でしたよ。おススメです!

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視察2日目、午前中はいよいよ東京電力「福島第一原子力発電所」へ。向かう途中に警察車両が待機してるゲートを通り抜けると、そこから先はまさにゴーストタウン。震災による事故から7年が経過した今でも、厳戒態勢が引かれている現実に緊張感が走ります。ただし、原発内は除染が進み95%のエリアにおいて一般服での作業が可能であり、我々視察団も平服での入場は許可されましたが、事故現場はあくまでバスの中からの視察となりました。バスから一歩も出なくても0.1ミリシーベルト以下の放射線を受けるようです。現在、福島第一原発では、建屋から燃料を取り出し、建屋を解体して行く廃炉作業が進められていました。この作業には、30~40年という時間が必要とのことで、この先も危険を伴う長く苦しい作業が続きます。関係者の方々にとってのご苦労は計り知れないと思いますが、近隣住民が安全な暮らしを取り戻すため、がんばって頂きたいと思います。

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午後は、福島第一原発から12km離れた「福島第二原子力発電所」へと向かいました。こちらは第一原発の事故以降、同発電所の廃炉作業の後方支援拠点となっており、あらゆる設備が整備されています。また、1~4号機全てにおいて使用済み燃料がプール内で冷却され、安定した状態で停止しています。そのため、我々も建屋内への出入りが可能で、原子炉圧力容器の真下に入るという貴重な体験をさせて頂きました。 そんな中、一番印象に残った説明は震災当時のお話でした。福島第二も、第一と同じように津波の被害にあっています。第一は全ての電気系統がダウンし、コントロールが効かなくなったことにより被害が拡大した訳ですが、第二の場合、4つある電気系統の一つだけが奇跡的に行き残り、約9kmの仮設ケーブルを社員と協力企業の皆さんが1日がかりで布設したことにより、震災3日後には原子炉の冷却が開始できたとのことです。一つ間違えば、福島第一と同じような大惨事になっていたかと思うと、背筋が寒くなりますが、今は当時の関係者の皆さんの努力に感謝しかありませんでした。

近年、我が国では想定外の地震・津波・降水量などと言った自然の脅威にさらされています。こうした自然災害に対する備えは、私たちにとっての重要課題であると改めて実感した福島第一・第二原発の視察となりました。『想定外を想定する』そんな防災対策を実現するのが、私たちの使命だと感じています。

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