2022年7月 活動報告

2022年8月7日

7月の活動報告は、緊急報告編・参議員選挙編に続き3つ目の報告となってしまいましたが、今回アップするのが通常版になりますので、どうかしつこいと思わずお付き合いください。

今年の7月上旬は参院選のため、ほとんどの時間を選挙活動に充てましたが、その内容については既に当ブログで報告済みですから割愛させて頂きます。参院選に合わせて中断していた令和4年第2回定例会は、7/12の常任委員会から再スタートとなりました。所属する厚生常任委員会では、初の委員長職ということで張り切って臨んだのですが、やってみるととても難しいと実感しました。気になった答弁をちょっとメモったり、我が会派の質疑時間が予定をオーバーしたので他会派の時間を計算したり、少しでも委員会の進行から意識をそらすと、テンポよく進む質疑のやり取りからあっという間において行かれます。発言を求める県職員が手を挙げているのに気が付かないことが2~3回あり、他の委員から「委員長!」と声をかけられてしましました。全く面目ありません…。細かいことは副委員長に任せて、委員長は常に質疑に集中しなければならないことを学びました。2日間にわたる委員会審議では、補正予算による新型コロナウィルス感染症対策の一環として高齢者施設などへの検査キットの配布や、芹が谷やまゆり園の指定管理者の選考などについて審査し、議案は全て可決すべきものと決しました。

そして7/21、採決を行う議会最終日には、共産党が一部議案に反対の意を表明し「反対討論」を行うことが明らかになり、共産党の意見に対抗し「賛成討論」を行うため自民党を代表して本会議場で登壇しました。実は、これが議員になって初めての討論者としての登壇でした。特に今回は、7/8に凶弾の犠牲となった安倍元総理の弔意を討論の冒頭で発言するという重要な役割も加わり、緊張と同時に気合も充分。かなりハイテンションな自分を意識的に抑えながら、なるべく冷静に登壇したことを覚えています。この模様は、神奈川県HPの県議会のページから録画動画が視聴できますので、ご興味のある方は是非ご覧ください。こうして議員8年目にして初物づくしの定例会は、いろいろ失敗などもありましたがなんとか無事に終了しました。

その他定例会以外に、厚生常任委員会委員長として参加した公務を2点ご報告します。まず、7/20に行われた「ともに生きる社会かながわ憲章」啓発のためのチラシ配布。朝7時45分から桜木町の駅前に20名を超える超党派の県議会議員がお揃いのTシャツ姿で 集合して、通勤・通学中の県民の皆様に対しチラシを手渡し、マイクリレーによる訴えを実施しました。

6年前に発生した「津久井やまゆり園事件」を契機に、障害を持つ方々が安心して暮らせる地域社会の実現に向け、県民総ぐるみで障がい者の社会参加を妨げるあらゆる壁や差別・偏見を排除する神奈川県を目指し策定した「ともに生きる社会かながわ憲章」ですが、残念ながら県民の認知度はいまだ26.8%と低迷しています。一人でも多くの県民の皆さんに憲章のことを知ってもらうことがこの目的になります。まだご存知ない方は、是非県のHPなどで検索してください。

当日は司会進行役(通例により厚生委員長の仕事だそうです)を仰せつかりました。参加議員のスピーチに漏れがないよう気にしながら、合間にチラシも配りながら、きっちり時間内で活動を終えることができました。参加議員の皆さんにも、お手伝い頂いた県職員の方々にも感謝です。「共生社会の実現」と簡単に言いますが、大変難しいテーマだと思います。しかし同時に、必ず達成しなければいけない重要なテーマでもあります。これからも一歩づつではありますが、共生社会の実現に近づけるよう活動していきます。

  

もう1点は、やはり厚生常任委員会の委員長として参加した「津久井やまゆり園追悼式」です。6年前、まさに事件が起こった7/26に、既に全面的な改装工事も終わり生まれ変わった神奈川県立津久井やまゆり園に行ってまいりました。同じ神奈川県内ではありますが、横浜よりは山梨県の方が近い津久井やまゆり園。ロングドライブを覚悟して早朝から愛車で現地に向かいましたが、当日はあいにくの土砂降りでした。東名高速は横浜インターが大渋滞で、時間に余裕もあったので一般道を選びましたが、国道16号をひたすら下っていくとカーナビが突然「この先、冠水の危険がありますのでルートを変更します」と言います。初めて聞くナレーションに驚きつつ、最近のナビは賢い!と再確認をしながら現地に向かいました。

コンパクトになった新しいやまゆり園の建屋は、とてもあのような恐ろしい事件があった場所とは思えないほど清潔感に溢れていました。追悼式典は体育館の中で行われ、黒岩知事や敷田議長の「追悼の言葉」に続き、犠牲となった入居者の方たちの思い出を偲ぶVTRが流れ、事件当時をお思い出し辛く悲しい気持ちになりました。その後、昨年完成した屋外の「鎮魂のモニュメント」で参加者全員での献花となり、今朝からの荒天を心配しましたが式典を終えて外に出てみると、雨はほぼ上がり空が明るくなっているのに驚きました。きっと犠牲者の皆さんがこの日を待っていて、天気を回復してくれたのではないかと思います。そんな気持ちになりました。

先程も触れた「共生社会の実現」は、私たちにとって大変重要な目標です。そのために、まずやらなければいけない事は、この「津久井やまゆり園事件」を決して忘れてはいけない、ということだと改めて感じました。難しい言葉や資料で啓蒙・啓発をすることも大切ですが、我々神奈川県民は単純に「こんな恐ろしい事件が神奈川で起きてしまったんだ」という事実を絶対に忘れない、そして語りつないでいくことこそ「共生社会の実現」への近道だと思います。これからも「津久井やまゆり園事件」が風化することの無いよう、議会人として活動していきたいと思います。

3年振りに行動制限のない夏。各種団体の行事や地域での活動も、コロナ前に比べ少しずつではありますが開催されています。少林寺拳法神奈川県大会が、新しい横浜武道館で3年振りに来賓も参加して開催されました。今までの旧文化体育館とは雰囲気も違い、新鮮な気持ちで拳士たちのキレッキレの演技に拍手喝采です。また、地元南区の「社会を明るくする運動南区推進大会」も3年振りの開催となり、南公会堂に足を運びました。

しかしながら、このブログを更新している8月上旬において新型コロナウィルスの感染者は爆発的に増加し、第7波の感染拡大はとどまるところを知りません。世の中はあっという間に7月上旬とは別世界になった感があります。個人的には「重症化しにくい」というオミクロン株BA.5の特性を考えれば、今の新規感染者数を数えることはナンセンスだと感じています。県は「かながわBA.5対策強化宣言」を発出しましたが、特に目新しいものはありません。実際、県民一人ひとりが感染対策を徹底してください、というメッセージしか出しようがないのが現実です。国は早く、感染症の分類や発熱外来の拡大など特措法を改正し、対コロナの新しい段階に踏み込んで欲しいと日々感じながら7月の報告を終わります。