2022年11月 活動報告

2022年12月15日

アッと言う間に12月中旬。今年もあと半月で終わりかと思うと、なぜか焦燥感を感じる今日この頃です。そしてついに、自分の身内にも新型コロナ陽性者が出てしまいました!当然自分は「濃厚接触者」となり、無症状ではありましたが5日間の自宅待機を余儀なくされることとなりました。しかし、おかげさまでその間も体調は変化なく、本日2回目の抗原検査キットによる検査で晴れて陰性を確認。容疑は晴れて無事釈放?となり、早速事務所にてブログの更新をしております。

通常11月は後半まで議会は休会です。そこで、コロナ禍で8月に実施できなかった常任委員会の県外視察を11月に開催することとしました。委員長という立場は、責任感や終始気が抜けない緊張感で、なってみると意外に辛い役職ですが、いざ県外視察となると状況は変わります。視察先の決定権は委員長にあるので、2か月前くらいから書記のY君と喧々諤々どこを視察するか検討し、候補地を上げ、下調べをして綿密な計画を立てました。そして、我が厚生常任委員会の視察先は富山県と石川県に決定。薬事事業に独特の取組みで実績を上げている富山県、「シェア金沢」という今話題の総合福祉施設がある石川県、医療と福祉を所管する厚生常任委員会にはうってつけの調査場所と言えます。諸先輩からは「この時期、北陸は海産物が美味いから視察先に選んだな?」との鋭い突っ込み?もかわしながら11/8~10、2泊3日で3年振りの県外視察に行ってまいりました。

最初の訪問先、富山県では「富山市まちなか総合ケアセンター」「富山県薬事総合研究開発センター」「薬用植物指導センター」を調査しました。やはり印象に残ったのは、富山県が取り組む医薬品産業を推進する政策です。「越中富山の薬売り」でもおなじみですが、くすりと言えばやっぱり富山県なんですね。「薬用植物指導センター」では、あらゆる生薬の原材料となるシャクヤクのブランド推進事業化を進めていました。現在我が国は、生薬の原材料の約8割を中国からの輸入に頼っているため、富山県は国産のシャクヤク栽培を進めるとともに、高齢化・継承者不足の農家の活性化も狙っています。また「薬事総合研究開発センター」では、産学官連携による創薬と製薬で富山から世界へ向けてのプラットフォームづくりに取組んでいました。センターでは、最先端技術の機器を企業や大学に提供して創薬・製薬技術の支援をしています。神奈川県とも「未病」をテーマに連携を図っており、改めて地域の特徴を活かした富山県の取組みに感銘を受けました。

石川県では、金沢市にある「シェア金沢」を調査。高齢者や障がいのある人たち、大学生や子供たちが誰でも分け隔てなく生活し社会貢献できる『ごちゃ混ぜ』をテーマにした多世代共生タウンが「シェア金沢」です。視察の交渉に当たり先方からスーツでの来場はNGだと言われ、こだわりのある経営方針に興味を持ちました。 約10,000坪の敷地内には、街の核としての温浴施設やレストラン・カフェ・ライブハウス・ミニ動物園などもあり、その中に高齢者施設・障害者施設・医療施設・学童保育・大学生の下宿などが隣接しています。商業施設には、近隣の住民が普通に訪れて利用していて、温浴施設では高齢者・障害者と近所の小学生が一緒に温泉を満喫している姿に驚かされました。敷地内のアパートに住んでいる大学生は、各施設のイベントや企画に協力することを条件に格安の家賃で入居しているとの事でした。当初『ごちゃ混ぜ』という言葉にあまり良いイメージが湧きませんでしたが、現場をこの目で確認して考えが変わりました。『ごちゃ混ぜ』こそが新しい福祉のかたちだと理解し、まさに「目からうろこ」です。神奈川で同規模の事業をするとなると様々なハードルはありそうですが、実に有意義な現地調査を実施することができ大満足でした。アッ!もちろん、北陸の海産物にも大満足!だったことも併せてご報告いたします。

11月はもう1回、公務による県外出張がありました。行先は沖縄です。厚生常任委員会の委員長として、黒岩知事・敷田議長と共に「神奈川県南西諸地域戦没者追悼式」に出席してきました。3年前に厚生の副委員長だった時、委員長だけ出席はずるい!と拗ねた記憶が蘇ります(笑)。11/26だというのに、半袖でも大丈夫なほどのポカポカとした沖縄の気候の中、摩文仁の丘にある「神奈川の塔」で県遺族会の代表者の方々と共に英霊の御霊に献花を行いました。太平洋戦争時、沖縄周辺において約40,000人もの神奈川県出身者がお亡くなりになった事実を初めて知り、改めてこの戦争の悲しい記憶を決して風化させることなく、次世代に受け継いでいくべきだと痛感しました。そして今、日本を取り巻く国際情勢に危機感を抱いているのは自分だけではないと思います。現在、国では防衛費の増額を目指し様々な議論が展開されています。これには賛否あるかと思いますが、自分は大戦の時のように多くの国民が犠牲にならないためにも、我が国は国防に本腰を入れるべきだと考えます。そのためにも財源に関する議論は、国民から一定の理解が得られるようしっかりと時間をかけて取組んで欲しいと願っています。

約6年振りの沖縄でしたが、翌日午後イチには横須賀で公務があり朝8時の便で羽田に戻る慌ただしいスケジュールとなったのは残念でした。次回こそは、ゆっくり沖縄を満喫したいと思います。しかし、こうやって気兼ねなしに県外に出かけられる世の中っていいですね。来年こそ、元通りの社会・経済活動が行える暮らしが戻るように一議員として活動していきたいと思います。

なんだか11月の報告は、視察や出張だけで長文になってしまいました。その他の活動としては、所属する横浜南ロータリークラブの仲間たちが職場見学として県議会に訪れてくれたこと、今年4月に開校した我が母校・神奈川大学の「みなとみらいキャンパス」を見学したこと、久しぶりに自衛隊の殉職者追悼式に参加したこと、尊敬する敷田博昭議長の「議長就任報告会」が開催されたこと、などが挙げられます。詳細を書くとさらに長くなりますので、今回は写真をアップするのみに留めたいと思います。

現在、11/25から始まった県議会第3回定例会(後期)は佳境を迎えています。この内容は次月の報告でさせていただく予定です。そして、年内の活動ブログの更新は、これが最後になるかと思います。今年1年間本当にお世話になりました。来年もよろしくお願いいたします!