活動ブログ 2025年9月

9月 21 9月21日

2025年8月 活動報告

少し遅くなってしまいましたが、視察の報告に続き通常の8月の活動報告をアップします。8月と言えば、よほど突発的な何かが起こらない限り、県議会は完全に休会となります。その間を利用して県外視察などの予定を入れる委員会や議連が多く、また一方では地元の神社・町内会などで毎週末のように夏祭りが開催されます。なので我々の業界では「視察と夏祭りの8月」というイメージでしょうか。自分は寒いのが苦手な『夏派』なので、毎年この時期は楽しく活発に活動しているのですが、さすがに今年の暑さは堪えましたね…。年齢のせいだけではなかったと思います。

さて、視察は既に報告済みということで、今回はその他の活動などを報告します。となれば、やはり8月は地域のお祭りです。今年は8月中にざっと30か所の縁日や盆踊り、神社の例祭やお神輿の渡御にお邪魔しました。でもコロナ禍前のピーク時と比べれば、かなり少なくなった印象です。近年の猛暑で、開催を9月や10月に変更した地域も数ヶ所ありましたが、それにしても少なくなったと思います。こどもが少なくなって縁日や盆踊りを中止した町内会もありました。少子化の影響はこんなところにも波及いています。しかし、この『夏祭り』という文化は、日本のかけがえのない伝統です。少なくなったとは言え、若いお父さんお母さんが汗をかきながら準備をしている姿はとても頼もしく感じました。この日本の素晴らしい文化を未来永劫繋いでいくために、これまで夏祭りを別々に開催していた近隣の町内会が、複数の町内会合同でお祭りが行えるような仕組みを考えるなど、今後何かお手伝いが出来ればと思っています。

    

8/11,同じような地域のお祭りではあるのですが、いつも応援している地元のこども食堂「ありがとう食堂」の企画のお手伝いに、南ロータリークラブの一員として参加して来ました。蒔田地区の社協と地元のお寺「照隆寺」さんが主催する「ありがとう食堂」の夏祭りで、自分は人生初の「かき氷コーナー」を担当しました。クラブの社会奉仕活動の一環として、今回かき氷機と焼きそば用の鉄板を寄付したのですが、物だけ渡して「はい、おしまい」では寂しいだろうと、当日の販売も買って出たわけです。まあ、実際にかき氷を作った(これが意外と難しい…)のはリハーサルの時だけで、いざ本番が始まったら販売は助っ人で来てくれたローターアクトの若い女性たちに丸投げして、自分はと言えば、試食?と客引き係に徹していました。他に焼きそば担当・フランクフルト担当など、どう見ても暑くて過酷なコーナーは普段から「こども食堂」を運営している地元ボランティアの皆さんに全面的にお任せ。月1回のこども食堂の運営も含め、地域のこども達のために汗を流すボランティアの皆さんには頭が下がります。その一方で我々ロータリークラブの面々は、なんだか働きに行ったんだか遊びに行ったんだか…。地元の皆さん、どうもすみませんでした!

    

8月末になると毎年お声がけ頂くのが、横浜市小学生野球連盟(YBBL)の秋季大会の開会式です。今年もサーティーフォー保土ヶ谷球場で、横浜市内18区から216チームが一堂に集い、華々しく開催されました。近年、野球の競技人口が減少していると言われる中、「野球推し」の私としては寂しい想いもありますが、市内からこれほど多くのチームが参加してくれるとなんだか嬉しくなります。当日配布された大会プログラムに改めて目を通すと、連盟の顧問は黒岩祐治神奈川知事なんですね。すっかり忘れていました。そして自分は、県会議員として唯一の相談役を拝命していますので、今後も微力ながら大会を盛り上げたいと思っております。

開会式は午前9時から開始されましたが、既に気温は30度を超えジリジリと太陽がグラウンドを照りつけます。さすがにこの暑さで1時間を超える開会式は危険と判断して、入場行進を兼ねた各チームの紹介を省略したのは運営サイドのファインプレーだったと思います。それでも30分程の式典は実施され、主催者挨拶・選手宣誓は予定通り行われました。そして春季大会と同様に、来賓代表のスピーチは浅尾慶一郎環境大臣、始球式は私のコンビで臨みました。最近はこのパターンが定着しつつあり、今回も浅尾大臣に始球式の動画を撮っていただきLINEで送っていただきました。ぶっちゃけこれはかなり申し訳ないと思い、心から恐縮しています(汗)。過去の始球式は全てノーバウンド投球を続けていた私ですが、猛暑のせいか?初めてワンバウンドとなり意気消沈。次回はリベンジしたいと思います。だだ、この間に数名の児童が体調不良を訴えベンチ裏に引き上げていく姿を目にしました。想定外の暑さとは言え、気温などの状況を見極め、もう少し臨機応変に式典の進行を考えるべきかもしれません。猛暑対策、反省も含め次回以降はしっかりと運営側に進言したいと思います。子どもたちにとって、大切な思い出となる開会式。安心安全な運営が必要ですね。

 

    

その他、視察を除き8月唯一の公務である「神奈川県戦没者追悼式」が今年も8/15に港南区大久保の慰霊堂で執り行われました。戦後80年を迎えた今年、遺族会の維持・運営も年々難しい状況になっていくと聞きます。国際社会においては未だに戦争が絶えず、トランプ政権のアメリカをはじめナショナリズムを強く打ち出す国々が増えていると感じます。先の参院選でも「日本人ファースト」を掲げた政党が躍進しました。各国において、諸外国や外国人との関係性に変化が見られる時代が訪れています。もちろん、こうした社会の風潮を頭ごなしに否定するつもりはありません。ただ、我が国が経験した大戦の記憶だけは、絶対に風化させてはいけないと強く思います。そういった意味でも、8月15日は私たち日本人にとって重要な日だと改めて思いました。

   

さて、9月も後半となり県議会も第3回定例会に突入しました。そして、そのさなかに自民党の総裁選が始まります。総裁選については、9月か10月のブログにて改めてご報告できればと思っています。いろいろと忙しくなりますが、引き続き頑張ります。これからもよろしくお願いいたします。

9月 13 9月13日

2025年8月 活動報告(視察編)

9月に入っても暑い日が続きますね…なんて生優しいものではない酷暑が続いています。かと思えば突然のゲリラ豪雨!本当に変わりやすい気候です。体調には充分お気を付けください。

さて、通常の8月の活動報告の前に常任委員会の県外調査(視察)のご報告をさせていただきます。今年度、私は産業労働常任委員会の委員長を務めています。以前にも話したかと思いますが、常任委員会の視察先は委員長が決めることが慣例になっています。これを面倒だと思う方もいらっしゃるようですが、自分は好きです。議会局・産業労働局の書記さんと相談しながら視察先・ホテル・食事会場などを決めていく作業はなかなか楽しいものですよ。今回は、委員長特権?を使い福島県・宮城県に8/19~21の3日間で行ってきました。これから神奈川県が力を入れる宇宙産業の推進などを中心に、他の自治体が運営する施設や民間の先進的な取り組みを現地で直接見ることは、今後の委員会審議に役立つとともに、将来本県の施策にも生かせる可能性がある大切な公務だと思っています。

初日は東京駅から新幹線で福島駅へ。視察したのは「福島ロボットテストフィールド」です。ご存じの通り神奈川県は「さがみロボット産業特区」の取り組みにより、ロボット産業の支援・発展に力を入れてきました。現在、生活支援型ロボットを中心に、介護の現場などで活躍するロボットを数多く送り出しています。それに対して「福島ロボットテストフィールド」では、災害時に人に代わって活躍するロボット等の実証の場として、多くの企業に施設を提供していました。東日本大震災と原発事故により失われた南相馬市の浜通り地区に、新たな産業基盤を創出する国家プロジェクト「福島イノベーション・コースト構想」の一環として誕生した同施設は、広大な敷地を有効活用して陸・海・空の様々な災害を想定したロボット・ドローンの実証実験を通じて災害対策に取り組んでいます。能登半島の地震で明らかになった、被災地でのロボットの有効性をさらに推進していく。水没した市街地やトンネル内を想定したドローンフィールドは、今後の可能性を感じました。神奈川県内でこの大規模な施設を新たに整備することは難しいでしょうが、福島県と本県ロボット特区が連携して、今後注目される災害対策用ロボットの開発を進めていくこともアリではないかな、と思いました。

       

二日目の午前中は、宿泊した仙台市内から借上げバスで1時間ほど移動し、宮城県角田市のJAXA「角田宇宙センター」を視察。神奈川県は今年度から宇宙関連産業クラスターの形成強化に取り組んでいます。令和7年度の当初予算で、人気キャラクター「宇宙なんちゃらこてつくん」をアンバサダーに任命したり、来年2月に「神奈川宇宙サミット」の開催を予定したりと、県内の宇宙産業の推進・支援策を計上し、積極的に取組み始めたところです。視察先の角田宇宙センターでは、富岡定毅所長による、ロケットエンジン開発についての熱のこもった説明がありました。過去に開発した歴代のロケットに対し「この子はですね…」とまるで我が子を自慢する親のような口調はまさに『ロケット愛』に溢れていました。こういう技術者の方々の情熱が、技術の進歩を支えているのだと改めて認識させられます。また令和8年度からは、民間企業等が液体ロケットエンジンの研究・開発に新規参入する際のリスクを軽減するため、企業・大学・研究機関をワンストップで支える取り組みをスタートさせるとのことで、施設は現在建設中でした。宇宙産業は、今後ますます盛り上がりを見せるかもしれませんね。今、神奈川県は日産自動車の再生問題に揺れています。令和9年度末には、日産の追浜工場は閉鎖が決定している中、サプライチェーンを中心に地元経済が大きな打撃を受けることは間違いありません。黒岩知事をはじめ横浜・横須賀の市長は、経産省・厚労省に支援の依頼を行いました。国は支援の実行を約束してくれましたが、倒産や失業を極力抑え、追浜に新たな産業を創設することは我々議会にとっても最重要課題となります。これまで自動車のエンジン開発等で培われた技術力は、無限の可能性がある宇宙産業に活かせるかもしれません。例えば、日産が去った後の追浜に宇宙産業の新たな拠点を創設するなんてことも、今後アイデアの一つだと思っています。様々な想像が膨らむ視察となりました。

      

午後はバスで仙台市内に戻り、(株)新陽ランドリーを視察しました。同社は寝具やユニフォーム等のクリーニングを業務の中心としており、障害者雇用に大変積極的です。現在では、全従業員47名中26名が障がい者で、障害者雇用率は驚異の67.4%!来年度から民間企業における法定雇用率が2.7%に引き上げられる状況に苦労されている企業が多い中、これはまさに驚きの数字だと言えます。また、多くの障がい者が終身雇用されているというのも特徴的で、工場と隣接した敷地内に寮や関連企業が運営するグループホームが整備され、生活面で支援員によるサポートが充実している点も好影響を与えていると感じました。こうした実績が認められ、令和6年度には厚生労働大臣賞を受賞した(株)新陽ランドリーさん。加藤幹夫会長のお人柄のせいか、蒸し暑い工場の中で働く障がい者の方々の表情も明るく、楽しそうに与えられた業務をこなしている姿は、まさに『ともに生きる社会』を実現していました。今回の視察では見えない様々な苦労もきっとあると思います。それでも障害者雇用に積極的に取組む加藤会長のような経営者が、もっともっと増えていくような社会になっていかなければと思います。行政はこうした企業をしっかりと支えていくべきと改めて感じました。

   

そして、常任委員会の視察もいよいよ最終日。最後の視察先は東洋ワーク(株)です。人材派遣の業務を中心に、宮城県や仙台市とも提携して外国人材の受け入れ支援や、宮城県主催の外国人材の採用・定着支援を進めるイベント「Work  in  MIYAGI」の運営も行っていました。現在、我が国は深刻な人手不足・人材不足に直面しています。先の参院選で某政党が掲げた「日本人ファースト」の考え方は、大枠で間違ってはいないと個人的には思います。しかし、人手不足が深刻化する中小企業にとって、外国人材の雇用は死活問題にも繋がる重要なテーマです。私はしっかりとしたルールの下、労使が互いに信頼できる環境を維持した上で、外国人材を積極的に活用していくことは、これからの日本には必要不可欠だと思っています。そのうえで、外国人材の雇用に不慣れな中小企業に対して行政が指導・支援を行うことは大切な取り組みです。神奈川県は、黒岩知事の尽力もありベトナムとの友好関係を構築し、ベトナム人材を神奈川に多く受け入れてきました。確かに日本全体でも、外国人労働者の数はダントツの中国人に次いでベトナム人が2位です。親日で勤勉なベトナム人労働者は、日本に定着しやすいとの評価もありました。しかし一昨年視察でベトナムに訪れた際、ベトナムの若者は「日本は物価が高いわりに低賃金で就職先として魅力がない」と話していました。事実、ここ数年のベトナム人の訪日は減少傾向にあります。東洋ワーク(株)の須佐尚康会長は、個性的でお話も上手く、この業界の先駆者でもあり、外国人材の現状について興味深いお話を伺うことが出来ました。会長曰く「ベトナムの時代は終わった。これからはインドネシアに注目したい。」とのこと。この日の前日は、まさに「インドネシア人材みやぎジョブフェア2025」を県から受託し開催した、とのことでもありました。本県はこの数年、ほぼベトナム一本に絞って様々な事業を進めてきましたが、ベトナムの若者の話や須佐会長の話は、今後外国人材の雇用を進める上で参考にするべき事柄だと感じました。アジアを中心に、より広く人材の確保を検討していく時期なのかもしれません。勉強になりました。

    

駆け足ではありましたが、常任委員会の県外視察について報告させていただきました。3日間で4か所の視察先。少ないのでは?と思われる方もいるかと思いますが、自分は限られた時間の中で多くの視察先を詰め込むより、少数ながらもじっくりと時間をかけて調査する方が有意義だと考えます。今回も委員の皆様からは、概ね「充実した視察でした」と評価していただきました。活動ブログの性質上、どうしても真面目で硬い報告になってしまいますが、もちろんこの間、視察が終わればおいしい牛タンや海産物、ご当地の日本酒などで仙台の夜を堪能しております。食事の後は、国分町で行き当たりばったりで安いスナックを探し、有志でカラオケなんかも楽しみました。初日は年甲斐もなく、〆のラーメンまで付き合いました。翌朝は胃がもたれて大変でしたが…。普段はあまり話さない他会派の議員と、会派を超えてコミュニケーションを図るのもまた視察の醍醐味です。ただ念のため申し上げますが、視察中の飲食・カラオケ等はもちろん自費で払っています。時々、あたかも『税金を使って遊んでいる地方議員の実態!』などと言った心無い報道が見うけられますが、今どき飲食費まで公費で賄っている議会は皆無だと思います。悪意のある報道には、どうか惑わされぬようご注意ください。私としては、こうして微力ながらも議員視察が県政にとって有意義な公務であると、ブログを通じて皆様にお伝えしていきたいと思っております。これからも視察の報告を続けていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。