2023年7月 活動報告
連日の猛暑の中、いかがお過ごしでしょうか?自分は比較的暑い季節が得意な体質なのですが、この暑さにはさすがに参りました。やっぱり還暦を迎えたせいなのか?猛暑が身体に堪えます。国連のグテーレス事務総長が「地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰化の時代が来た」と発言したそうですが、地球環境の変化を身をもって感じさせられるとともに、カーボンニュートラル・脱炭酸社会の重要性を改めて痛感する今日この頃です。
7月11日、改選後初となる「令和5年第2回定例会」は、骨格予算への肉付けとなる補正予算案約49億円を可決し無事終了しました。道路や河川の整備といった「待ったなし」の公共事業を中心に、子育て支援の充実なども考慮した内容の補正予算は、安心して暮らせる県民生活に直結しており、今後迅速な予算執行を目指します。
議会が終了したからといって、のんびり過ごせるわけではないのが議員の宿命(涙)。早速翌日から県連政調会の主催による「団体ヒアリング」そして「市町村ヒアリング」が続きます。初当選以来、自民党県連の「教育グループ」に所属し今年度から同グループの事務局長を仰せつかった自分は、「団体ヒアリング」では主に県私立幼稚園振興連盟さんや県私学中高学校協会さん・県専修学校各種学校協会さん等の教育関係の団体の要望を伺います。そんな中、我が地元の山王台幼稚園の田野岡由紀子理事長が会長を務める私立幼稚園振興協会さん主催による研修会・意見交換会が開催されました。最近話題の「送迎バスの園児置き去り」や「不適切な保育」などの対策について専門家からの講演があり、その後は保育園と比較しても処遇改善が遅れている幼稚園教諭の人材不足など、様々なご意見ご要望を伺いました。同じ教育グループの加藤元弥議長や新井絹代グループ長らと共に、有意義な意見交換会となったと思います。
個人アカウントのFacebookで報告済みですが、共生社会推進特別委員会の委員長としての公務が2件ありました。一つは、毎年恒例の「ともに生きる社会かながわ憲章」のチラシ配布。今年も桜木町駅前をお借りして、早朝からチラシ配布と街頭演説を行いました。県立津久井やまゆり園で発生したあの凄惨な殺傷事件から、今年で7年が経過しています。「意思疎通ができない障がい者は生きる意味がない」という間違った考えから犯行に至った犯人は、決して許されるべきではないと考えますし、この恐ろしい事件を風化させず、県民全員で障がい者やそのご家族が安心して暮らせる神奈川県を目指さなければいけないと思います。そのために地道ではありますが、朝から30度近い気温の中、超党派の県会議員と県職員の皆さんで通勤・通学中の皆様に共生社会の実現がいかに大切かを訴えました。しかしながら、朝の忙しい時間帯とは言え、チラシを受け取ってくれる方は思った以上に少なかったと感じています。大変難しいテーマであり、多くの方にとっては自分の生活と直結しない事柄だとは思います。自分もサラリーマン時代だったら「朝から重い内容だな…」とついついスルーしてしまったかもしれません。でも、重いテーマからこそ、多くに県民に考えてもらいたいし、誰かがこのテーマを伝え続けて行かなければならないと思います。共生社会の実現。議員になって初めて向き合った課題ではありますが、今では自分のライフワークだと思って取り組み続けたいと考えています。
もう一件の公務は、7/26「津久井やまゆり園事件追悼式」の参加です。まさに7年前の7/26に発生した津久井やまゆり園事件。あれから7年も経ったのかと思うと感慨深いものがあります。昨年は厚生常任委員会委員長として初めて追悼式に参加し、今年は共生社会推進の委員長として2年連続での参加となりました。津久井やまゆり園の園舎は事件後建て替えられており、私は事件当時の建物を知りません。周辺ののどかな風景と現在の清潔感あふれる真新しい園舎を見ていると、誰しもがあんな恐ろしい事件が起こった場所だと想像することは難しいのではないかと思います。だだ、ここで起こった恐ろしい事件はまぎれもない事実であり、私たちは決して忘れてはいけない出来事なのです。しかし、その後も同じ県立の障がい者施設である中井やまゆり園において、職員による入居者への虐待等が発覚し、我々が掲げた「ともに生きる社会かながわ憲章」の理念は、お膝元の県直営施設ですら浸透していない事実を思い知らされました。「道半ば」と言うよりは、ようやくスタートラインに立てた状況なのだろうと思います。私はこの事件が発生した時点で神奈川県議会議員であったことを決して忘れず、こうした事件が二度と起こらない社会を作るため、全力で取り組んでいくことが我々議員の使命であると感じています。
また今年10月には、「津久井やまゆり園事件」をモチーフにした映画『月』が宮沢りえ・オダギリジョーなどの豪華キャストで上映されます。どのような切り口で物語が進むのか、石井裕也監督は何を伝えたいのか、とても注目しています。県民の皆さんと、この映画の感想などを語り合える機会など作れたらいいなぁ、と考えたりしています。
7/31は総務政策常任委員会の県内視察が行われ、川崎競馬場と小向きゅう舎を視察してきました。刑法により都道府県による競馬の運営が認められていることから、神奈川県は馬の改良増殖その他畜産の進行に寄与すること、地方財政の改善を図ることを目的として、昭和23年から競馬事業の開催を行っています。県が競馬を主催して県財政の一部を支えていることはあまり知られていませんよね。
まずは川崎競馬場で、神奈川県川崎競馬組合から過去の歴史と経営状況についてレクチャーを受けました。バブル崩壊後、経営は厳しい状況が続き平成16年には約36億円の累積赤字を抱えた県の競馬事業が、平成27年には黒字に転じ、令和4年度は史上初めて売得金1,000億円を超え売得金過去最高額を6年連続で更新するという健闘を見せていることに驚きました。苦難の赤字時代に徹底した経費削減を行い、その後インターネット投票の導入により売得金を大きく伸ばしたとのこと。不要不急の外出が制限されたコロナ禍にインターネット投票が大きく伸びたとは、まさに「瓢箪から駒」というべきでしょうか。やはり現地に足を運んで、直接見聞きするのはいろいろ勉強になります。
その後は、バスで10分程移動して小向きゅう舎を視察。老朽化が進む小向きゅう舎は、移転や建て替えの検討がされており、現状を調査するのが目的です。実は目の前で競馬の馬を見たのは初めてでしたが、皆大きくてたくましく、とても聡明な感じの瞳に魅了されました。まるで「僕たちに新しいきゅう舎をお願いします!」と訴えかけているようでした。馬、可愛いですね!さて実際にきゅう舎を見てみれば、確かに老朽化は進んでおり移転の検討は必要と感じましたが、広大な面積の小向きゅう舎に代わる代替地選びや建設費用など、越えなければいけないハードルは高いと思います。県と委託されているよみうりランドが知恵を絞る必要がありそうですね。競馬ファンに対してクラウドファンディングなど検討するのも良いのではないかと個人的には思いました。
7月は議会が終わった後も公務や議員野球部の合宿などが続き、あっという間に過ぎていった感じがします。さあ、これから夏本番。我が地元は各町内会の夏祭り・盆踊りがピークを迎えます。コロナ禍で丸3年開催されなかった地域のお祭りも今年ははぼ復活していて、以前のように全部回れるか体力的に不安ではありますが、還暦オヤジここにあり!で、暑さに負けず頑張りたいと思います。