活動ブログ

1月 07 1月7日

新年ご挨拶と2023年12月活動報告

令和6年が始まりました。本年もよろしくお願いいたします。

本来であれば新型コロナが5類に移行して最初のお正月でもあり、いつも通り新年恒例のご挨拶でこのブログもスタートしたかったのですが、年明け早々に能登半島地震や羽田空港の事故など悲しいニュースが続きましたので、おめでたい言葉は差し控えさせていただきます。災害や事故でお亡くなりになった方々のご冥福をお祈りするとともに、今現在も被災されている多くの方々に心よりお見舞い申し上げます。

個人的には、昨年は本当に辛く悲しい一年でした。県議会での師匠である竹内英明県議会議員、横浜市連会長の島村大参議院議員、同期で友人の川本学県議会議員、そして年末に飛び込んできた大学の後輩でもある永田てるじ県議会議員の悲報。自民党神奈川県連としても、私個人にしてみても、大切な仲間を1年間で4人も失ったことになります。また長年にわたり、事務方として新堀家を支えてくれたベテラン事務所スタッフも天国へ旅立たれました。更に、自分にとって身近で大切な存在である人の中で現在2名が、重い病気を発病して今も闘病生活を余儀なくされています。どうしてこうも嫌なことが立て続くのか…。自分自身、精神的に不安定になることも度々あった一年でした。しかしながら、新たな年を迎えたことで悪い潮目が変わり、今年は必ず良い一年になると信じて、令和6年をスタートしたいと思います。今年も一年間、何卒よろしくお願い申し上げます。

それでは、12月の報告を始めます。我が地元横浜市南区は区制80周年を迎え、12/1は記念すべき式典が開催されました。ところがその日は県議会の代表質問が行われる日で、私を含め南区選出の県議会議員は14時の式典には参加できませんでした(涙)。一応区役所には、議会日程を確認してスケジュール調整して欲しい、と一言クレーム?も言わせてもらいましたが(笑)。聞けば12/1がリアルな南区の『誕生日』との事。結局夕方から始まった祝賀会に遅刻しての参加となりましたが、生まれ育った街が歴史的な節目を迎えたことは素晴らしい事であり、心からお祝いしたいと思います。自分は80周年で60歳ですから、90周年では70歳、100周年は80歳となりますが、流石に100周年式典には呼ばれないかなぁ…。

12/2は若手後援会「新風会」主催の『ボウリング大会&忘年会』が開催されました。当然、コロナ禍では自粛していたので久しぶりの開催です。ボウリングって不思議ですね。年齢も関係なく、上手な人も下手な人も一緒になって、なんだかんだで盛り上がります。その後の忘年会も大盛り上がりとなりましたが、なんとその席にサプライズで赤いちゃんちゃんこと頭巾が用意されていました。令和5年に還暦を迎えたわけで、いつかこんなこともあるかと予測はしていましたが、実際に着てみるとまあ恥ずかしいこと!盛り上げてくれたメンバーには心から感謝ですが、ものすごく恥ずかしいのでもう着ることはないでしょう!(笑)。

県議会令和5年第3回定例会(後期)は、12/18をもって無事終了しました。物価高対策を中心とした約200億円の補正予算を可決するとともに、所属する総務政策常任委員会において我が会派から「パレスチナ自治区ガザ地区における人道的対応及び停戦を求める決議案」を提案し、こちらも無事可決しました。また委員会では、かながわ版ライドシェアや県庁舎のセキュリティ対策など、様々な議論を交わしています。記述すると長くなってしまいますので、是非県議会ホームページをご覧ください。動画がアップされています。

そんな中、12/6に議会開催中ではありましたが、本会議終了後にユニバーサルスポーツ推進議連が主催の「ボッチャ体験会」が行われました。ボッチャとは障がい者でも参加できるスポーツで、ルールは少しカーリングに似ています。白い球に向け自軍の球をできるだけ近くに投げて得点を競うゲームで、簡単ですから大人から子どもまで誰でも楽しめる競技です。この日の主催者の一人だった山田ベンツ氏は、私の地元でカフェを経営していますが、そのカフェでも時々「ボッチャ体験会」が行われます。なので私としては3回目のボッチャ体験ですから、初体験の他の議員よりちょっと上手くできて当たり前なのですが、ここは少しだけ優越感に浸ることが出来ました(笑)。パラリンピックの正式種目でもある「ボッチャ」をこれからも広く普及して、多くの方々に参加してもらえるよう活動していきたいと思います。障がい者と健常者が一緒にできるスポーツ「ボッチャ」。是非一度やってみてください。絶対ハマりますよ!

12/20、「新堀ふみあき君を囲むクリスマスパーティー」が4年振りに開催されました。これは今話題?の政治資金パーティーです。ただし国会議員の派閥パーティーと地方議員個人のパーティーでは、規模や内容が大きく異なります。パーティー券は全部自分で販売しますから、キックバックもないし、記載漏れも絶対にありません。支援者からは「こんな時期に!」とのご意見もいただきましたが、急に中止にするとかえって不正を働いているのでは?と誤解されるのも嫌だったので、予定通り開催致しました。今回のゲストは、ものまね芸人のみはるさんと英明さん。お二人に大いに盛り上げていただきました。ご参加いただいた皆様には心より御礼申し上げます。認められたルールに則り、収支報告書にもしっかりと記載致しますので、どうかご安心ください。

12月恒例の拉致議連「北朝鮮に拉致された日本人全員の即時帰国を求める署名活動」を、今年も桜木町駅前で実施しました。今年度から同議連の事務局長に就任したこともあり、例年よりも早めに現地に向かい、準備段階からお手伝いしました。拉致は国際問題なので、我々地方議員が出来ることは多くありません。しかし、未だ拉致された日本人が北朝鮮に多数残っている事実を知ってもらうこと、そしてこの国家的犯罪を風化させないことを目的に毎年署名活動を行っています。今年も、多くの署名と激励をいただきました。そして12/26、首相官邸で「拉致問題地方議会全国協議会」の幹事として、拉致担当大臣を兼務する林芳正官房長官に要望書を手渡ししてきました。県会議員も3期目ともなれば、こうした役目を担う場面も増えてきて、責任の重さを感じます。忙しくも、充実した令和5年12月でした。

いきなりいろいろとありましたが、とにもかくにも令和6年はスタートしました。冒頭は少し暗い挨拶になってしまいましたが、今年は経済や福祉の分野でも、更には政界においても大きな転換期を迎えるような気がしています。時代の流れをしっかりと掴んで、今年も1年間がんばります。応援よろしくお願いします。

12月 30 12月30日

2023年11月 活動報告②

先日お伝えした通り、今回は11月13日から15日に実施した共生社会推進特別委員会の県外視察について報告します。こちらは前回報告の海外視察とは違い、県議会が行う正式な公務なので県職員である議会局書記も同行する視察です。今年度は同委員会の委員長に指名されたので、昨年度務めた厚生常任委員会の委員長と同じく視察のコーディネートが大切な仕事のひとつとなります。特別委員会の県外視察は通常毎年1回11月に実施されますが、コロナ禍では自粛となったのでまさに4年振りに実施です。委員会メンバー15~16人の大所帯による視察ですから、書記のY君と8月末頃から準備に取り掛かりました。偶然にもY君は、昨年の常任委員会でもコンビを組んだ気心の知れた仲です。共生社会推進特別委員会の調査事項は、障がい者福祉・高齢者福祉・部活動の地域移行など多岐にわたりますが、二人で全国の先進的な取り組みをネットや新聞などで調べることから準備はスタートしました。ちょうどその時期、福岡県のテレビ局でアナウンサーをしていた学生時代の友人から「お互い今年で定年だな!」と連絡があったので、九州で参考になるような取り組みをしている自治体や施設はないかと聞いてみました。さすが報道の現場いた経験を活かして、すぐに福祉関連・スポーツ関連の資料を大量にメールで送ってくれました。やっぱり持つべきものは友ですね。あとは面白そうなところをピックアップして、Y 君がアポ取りしてくれました。

そんなこんなで今年の特別委員会の視察は、熊本県と福岡県に決定しました。最初の調査先は、熊本県の南関町役場です。南関町は熊本県の最北西側に位置し、すぐ隣は福岡県となる県境の自然豊かな静かな街でした。教員の働き方改革を目指す政府は、全国自治体に対し公立中学校における休日等の部活動の地域移行を推進する旨の通達を出しています。これに対して南関町はいち早く反応し、令和3年度から民間の総合型地域スポーツクラブと連携して、休日の部活動の地域移行を進めて来ました。神奈川県では秦野市が積極的な取組を行っていますが、県全体で見ればまだまだ暗中模索。南関町のように人口減少という課題を抱えた小さな自治体が、早くからこの問題に取り組み、国の指定を受け、子どもたちの部活動を守ろうとしている姿勢に気概を感じました。何と言っても、南関町のゆるキャラの名前は「なんかんトッパ丸」ですから。きっと難関を突破してくれると思います。

翌日は、熊本を後にして福岡県へ。こちらも部活動の地域移行に関して革新的な取り組みを実践している福岡大学を訪問しました。大先輩で当委員会の委員でもありる森正明議員(平塚市)の母校ということもあり、視察も好意的に受け入れていただきました。福岡大学スポーツ健康まちづくりコンソーシアム(FUスポまち)は、同大学が有するスポーツ資源(施設・指導者・学生)を活用し、スポーツによる地域振興を進めています。大学が中心となり、自治体・スポーツ団体・地元プロスポーツチーム・企業が連携して、高齢者スポーツ・障がい者スポーツの機会の提供を行っていますが、中でも力を入れているのが中学部活動の地域移行です。全国的に不足しているグランド等のスポーツインフラも大学には確実にありますし、指導者についても一定の報酬が出るため選手(学生)が積極的に参加できます。今は国の補助金がありますが将来的な資金面の課題についても企業と連携することにより可能性が広がります。この事業を担当する福岡大学サッカー部監督も務める乾真寛教授の説明は、まさに「目から鱗」でした。「神奈川県にも大学はいっぱいありますよね?相談してみてはいかがですか」の言葉に、今まで発想できなかったことが恥ずかしくなりました。部活動の地域移行は、常に施設・指導者・費用の課題が付きまといますが、福岡大学の取り組みはこうした課題にしっかり対応しています。大学との連携は今後の大きなヒントになると感じました。

部活動の地域移行をテーマに、南関町と福岡大学という対照的な二つの取り組みを調査して気付いたことは、地域の特性に合わせた施策が重要だということです。神奈川には横浜・川崎などの都市部と人口減少が進む過疎地が混在しています。それぞれの取り組みを今後の神奈川県における公立中学校の部活動地域移行に活かすために、更に議論を深めていきたいと思います。

その後は福岡市内の高齢者施設を訪ねて、高齢者福祉の現場の状況確認と意見を聴取。「よりあいの森」は郊外の閑静な住宅地の中に忽然と現れた、まるでジブリの世界感のような樹木に囲まれて施設でした。ここでは国の介護保険制度のカリキュラムにとらわれない認知症対応型通所介護サービスを提供しています。古い民家を改修・増築して利用しているので、一般的な高齢者施設のような閉鎖的な感じはなく、利用者はのんびりのびのびと時間を過ごしているように感じました。そこからバスで30分程移動して市街地へ向かい、こんどは「宅老所よりあい」を視察。こちらは先程の「よりあいの森」の原型だった施設です。創設者が、独居老人の居場所や親の認知症に悩む子世代のために、近所のお寺の敷地を借りてスタートしたのが「宅老所よりあい」でした。その後入所希望者が増えて、郊外に「よりあいの森」を開設したようです。この両施設は、どちらも入所者(利用者)がまるで自宅で過ごしているかのように、決まったプログラムは設けていません。思い思いに過ごしながら、必要に応じて職員が手助けをする。その内、自然発生的に入居者同士でゲームやお茶会が始まる。最近の高齢者施設としては珍しいスタイルですが、個々が自立していて寧ろ認知症対策に効果があるのではないかと感じました。人にはそれぞれ個性がありますし、認知症の度合いも人によって差があります。一口に高齢者施設と言っても、利用者や家族にとって様々な選択肢がある事は大切だと痛感しました。神奈川の取組の参考にしたいとと思います。

最終日は福岡市の障害福祉の取り組みを調査するため、まずは福岡市社会福祉事業団を訪問しました。福岡市では、平成16年に発生した県内の入所者虐待事件をきっかけに、強度行動障がい者への支援や、施設に対する考え方の方向性が変わりました。津久井やまゆり園事件があった神奈川県と似ています。そして福岡市は、平成27年度から「強度行動障がい者集中支援モデル事業」を立ち上げ、事業団は障がい者行動支援センター「か~む」を開設しました。早速、強度行動障がい者の受入れを開始しますが、3ヶ月の集中支援期間ではグループホームへの移行は難しいのが現実です。そこで、平成30年に「かーむ」と移行型グループホームを合体させ、臨機応変な支援が行えるような施設にシフトしたとの事でした。説明の後、実際に「かーむ」の視察も行いましたが、そこで見聞きしたことはあえて詳細な報告はしません。ショックでした。強度行動障がいの現実と、職員の方の苦労が身に染みてわかりました。これは本当に難しい問題です。黒岩知事はよく「当事者目線の障害福祉」と言いますが、そんな簡単に「当事者目線」になんてなれないと思います。障害を持つ当事者は千差万別、人それぞれ人格や症状が異なります。家族だってそうです。様々な状況に置かれています。簡単に「当事者目線」なんて言葉を使ってはいけないと感じました。グループホームへの移行もそうです。近年はグループホームへの移行が目的のように言われますが、障がい者本人やご家族にも様々な事情があり、全ての方がグループホームでいいのか一概には言えません。本当に難しい…。でも、行政はどんな状況でもどんな症状の方でも、全力で支えていく義務があります。逃げることは決してできません。障害福祉の道程は、長くて険しいものだと改めて知ることが出来ました。でも、行政や議会はこの現実から目を逸らさず、失敗を重ねながらでもあきらめず地道に、一人ひとりに向き合っていくことが必要だと学びました。有意義な視察だったと思います。

さて、久しぶりに海外・県外視察を実施したので、今月は2回に分けてじっくり腰を据えて報告させていただきました。議員の視察、少しはご理解いただけたでしょうか?もちろん、終始まじめでガチガチな時間だけではありません。視察を終えてホテルに戻れば、その土地の名産に舌鼓を打ち、美味しい酒を飲み、普段は議会内でしか接点のない委員同士で語るのも良いものです。所属する会派が異なれば、視察が数少ないコミュニケーションのチャンスでもあります。ただし、皆さんに知っておいていただきたのですが、宿泊費に含まれる朝食を除き視察中の昼食・夕食などの食事代は全て自費だということです。一部報道で、あたかも税金を使って地方議員が視察先で宴会を開いているかのような映像が流れますが、これは間違いです。視察中の昼食も、終わった後の夕食も自腹だということご理解ください。一部マスコミの「印象操作」にはご注意を!

つい調子に乗って本当に長くなってしまいました。すみません。年内の投稿はこれで最後となります。皆様、良いお年を迎えてください。来年もよろしくお願いいたします。

12月 22 12月22日

2023年11月 活動報告①

一度投稿のタイミングが遅れると、なかなか元に戻らないですね(汗)。先月に続き、今月も活動報告をアップする時期がだいぶ遅くなってしまいました。申し訳ありません。年明けからは、月の頭に前月の報告ができるよう頑張ります。

さて、11月は後半になるまで議会はお休みです。コロナ前は、11月上旬~中旬が8月に次ぐ「視察月間」となるのですが、コロナ禍においては当然の事ながら、しばらくの間海外は勿論のこと、国内の視察(出張)も自粛状態でした。昨年の11月に、常任委員会の県外視察が復活するまで、丸2年間は公務で神奈川県内を出ることはありませんでした。しかし、新型コロナが5類に移行して以降、世の中の流れと共に我々議員の視察も通常に戻りつつあります。そこで今回の報告は、11月に実施した二つの視察について、内容が盛り沢山なので2回に分けて報告したいと思います。今年は各メディアで、国会議員等の海外視察が批判を受ける報道が目立ちましたが、正直申し上げれば一部偏った報道の仕方もあったと感じています。ちゃんと説明をすれば、議員の視察も意味がある活動だと納得していただけるものであり、そういった意味も込めて報告したいと思います。

まず最初は、11/5~10の日程で4年振りの海外視察となったベトナムとカンボジアの視察を報告します。自民党県議団「国際協力議員の会」は、海外(アジア中心)で頑張っている神奈川に所縁のある日本人を応援しよう、あるいは日本で仕事や勉強をして活躍したいと願っているアジアの若者を応援しよう、という趣旨で発足した有志の議員連盟、いわゆる「議連」です。過去にはフィリピンのボホール島で、障がい者施設を立ち上げた横浜出身の女性を応援し、衣料品・食料品・サッカーボール等を届けに行きました。彼女とその施設とは、今でも物資を送ったり、お手紙を頂いたりと交流があります。そんな「国際協力議員の会」の今回の海外視察の主たる訪問先はカンボジアでしたが、現在は直行便が無いとのことでベトナム経由で向かうこととなり、最終的に神奈川県と友好な関係にあるこの2国を訪問することにしました。

最初に訪問したベトナムのハノイ市は、過去3回「神奈川フェスティバルinハノイ」が開催されたり、ハノイ郊外にある「神奈川インダストリアルパーク」では、これまで24社の県内企業が進出しています。まず、JICAハノイ事務所でブリーフィングの後、「日越科学技術国際連携センター(VJIC)」を視察しました。VJICはル・クイドン工科大学の中に今年3月に設立されたばかりで、日本の技術系の大学と共同研究を進め両国の技術交流をサポートしています。センター長のグエン・クオック・ディン准教授は、日本の防衛大学などで学び、日本に対する理解・見識が高く、日本の技術を母国に浸透させることへの強い情熱を感じました。次に訪れたのは「日越人材開発インスティテュート(VJCC)」。解りやすく言えば、国際人材育成機関ということになります。中でも2002年に設立された「日本人材開発センター」は、日本政府の支援でアジア諸国9か国10都市にあり、ベトナムはハノイとホーチミンの2ヵ所に設置された唯一の国とか。日本へのリスペクトが感じられます。同センターでは、ビジネス研修はもとより日本語教育も行われ、日本企業とのネットワークも構築されています。既に17期の卒業生が両国間のビジネスシーンで活躍中。当日は、日本企業による就職相談ブースが出展しているイベント会場も見学し、在学中の18期生と意見交換(もちろん通訳付き)もできました。研修生たちの親日感情はとても高いと感じた一方で、円安などの影響もあり待遇面や環境面で日本で就職することには魅力を感じない、との意見が多くあったのも事実です。一昔前は考えられない事です。少しショックでしたが、こうした意見はまさに現地でこそ聞ける話であり、やはりこちらから出向いていく価値はあったと思いました。今や人手不足・人材不足に悩む日本企業は多く、海外人材・労働力の確保は重要なテーマです。こうした状況にありながらも、親日家のベトナム人でさえ日本て働くことに魅力を感じないという実態…。今後の日本経済にとって、大きな課題が突き付けられたベトナム視察でした。

次に目指したのは、カンボジアのシュムリアップ。ハノイから1時間半ほどのフライトでした。シュムリアップは、かの有名な世界遺産「アンコールワット」がある街です。もちろん目的地は「アンコールワット」。とは言っても、観光が目的ではありません!ではなぜアンコールワットなのか?「国際協力議員の会」が発足したのは約25年前。アンコールワットは厳しい自然環境などの影響で劣化が進んでいましたが、残念ながら当時のカンボジアは遺跡の修復等の知識や技術を持った人材に乏しく、世界各国に向け修復作業を依頼していた時代背景があったと聞きます。こうした状況の中、日本の上智大学のチームが劣化が進むアンコールワットの修復作業に乗り出したことを、当時「国際協力議員の会」の会長だった私の叔父である新堀典彦は知りました。これこそ日本の高い技術を世界にアピールする絶好の機会と感じた叔父は、「国際協力議員の会」として何かお手伝いが出来ないかと考えたようです。自ら上智大学に働きかけ、現地で作業する大学生の支援に加え、いつまでも海外に依存してはいけないとカンボジア人を研修生として神奈川県に招き、知識や技術を習得するためのお手伝いをしたようです。こうした歴史のある神奈川県とアンコールワットに、今年11月に一つの節目が訪れました。日本チームが担当した遺跡の表玄関と言える「西参道」の修復工事が25年の歳月を経て完成したのです。当時から作業に関わっていた上智大学の三輪教授から「是非、見に来てに来て欲しい」とのお話もあり、今回の視察が実現しました。もちろん、修復作業の全て終了したわけではなく、早稲田大学チームによる「バイヨン寺院」の補修作業などはまだまだ道半ば。日本チームの作業はこれからも延々と続きます。私たちは二日間にわたり広大な敷地内での作業現場を視察し、これまでの経緯やこれからの課題についてお話を伺いました。また三輪教授の計らいで、当時作業に参加した研修生の皆さんとの交流の場も設けていただきました。現在は日本の文科省に当たる政府機関で働くソックニーさんは、研修で神奈川に訪れた際、叔父に大変お世話になったと、懐かしそうに当時の思い出を語ってくれました。今は亡き叔父と撮った写真を見せていただき、恥ずかしながら涙腺が緩んでしまう事態となったのを覚えています。国際協力の名のもとに日本が誇る技術を伝承し、今現在でもカンボジアの人たちと太い絆で繋がれたことに感動し、多くのことを学びました。そして、同じ日本人がカンボジアで奮闘していることを、もっと多くの人に知ってもらいたいとも感じました。

その他では、遺跡にほど近いホテルの中に事務所を構える日本領事館シュムリアップ事務所を表敬訪問し、コロナが落ち着いたカンボジアの観光の状況や、日本とカンボジアの国交の歴史、現地での日本人の活動など伺いました。その後は、実際に現地で活躍している日本人の方々に直接お会いしてお話を聞くことに。19歳で日本を離れカンボジアで胡椒を栽培・販売して好評を得て、日本へ輸出も行い大成功を収めた26歳の若き経営者や、青年海外協力隊として主に小学校などの教育現場で教育カリキュラムの普及や人材育成に従事している方々との意見交換を行いました。その中の一人はなんと前職が横浜市教育委員会で、私の地元「日枝小学校」で数年前まで教鞭を振るっていたとの事。世界は狭い!そして異国の地で子どもたちにために日々全力で働いている皆さんに頭が下がる想いでした。「国際協力議員の会」は、視察先で青年海外協力隊の方と意見交換をすることが恒例となっていますが、その度に自分には無理だなあ…とつくづく感じます。途上国の教育現場は、こうした協力隊の力で支えられている部分も大きいのではないでしょうか。自分が直接何もできない分、これからも海外で頑張る日本人を応援していきたいと思いました。あっ!言い忘れましたが、前述したペッパーソムリエの木下澪那さんの胡椒、本当に美味しかったです。粉末状の調味料の胡椒はもちろんですが、胡椒の実をそのまま食べる「ペッパーキャビア」が気に入りました。お土産で買ってきて自宅の食事でサラダなどに振りかけて食べてます。あと、お店で食べた「胡椒アイスクリーム」も絶品でしたよ。カンボジアに旅行する際は、是非お試しください。

    

さて、長くなってしまいましたので、久しぶりの海外視察のご報告はこの辺で終わりにします。近々、11月中旬に実施した、特別委員会の県外視察(熊本・福岡)についてご報告いたします。

 

11月 20 11月20日

2023年10月 活動報告

冒頭からいきなり謝罪となってしまいますが、活動ブログの更新が大幅に遅れてしまったことをお詫びします。10月は志を共にした友人の急逝、仕事上の大切なパートナーの病気再発、その他諸々の身近な所でのトラブルが立て続けに発生しました。辛く重苦しい日々が続き、どうしても明るく前向きな報告をブログにアップするまで自分のモチベーションを上げることができませんでした。それでも日々仕事は続きます。そんな中で、毎日人前に出て笑顔で挨拶したり、公の場で積極的な議論をすることに疲れてしまいました。正直に言えば、今もかなり無理をして自分に鞭を打ちながら、この活動ブログを更新しています。そうは言っても初当選以来、毎月継続して来たHPの「活動ブログ」を中断するのは更に辛い事と思いますし、いつまでも落ち込んでいるのも自分らしくありません。11月も後半に入り、ようやく前を向けるようになってきました。頑張って10月の報告始めます。

令和5年第3回定例会(前期)は、10/13に無事終了しました。所属する総務政策常任委員会では、菅前総理や河野デジタル大臣などが提唱し話題となっている「ライドシェア」について議論を交わしました。コロナ後の社会はインバウンドの復活などで賑わいが戻りつつあり、確かに観光地などでタクシーの不足が課題になっています。地域ごとの現状をしっかりと検証し、法改正を含め検討していく必要があると感じています。しかし、現状のタクシー業界の実状も勘案することが大切であり、拙速な実施は控えるべきと主張しました。実は会社員時代の同僚が現在タクシー会社の社長を務めており、ライドシェアに関してはかなり厳しい意見もいただきました。今回検討を始める『神奈川版ライドシェア』については、企業・住民の意見をしっかりと吸い上げ、ウィンウィンの方向性を担保することが重要です。まだ議論が始まったばかりですが、全国に先駆けて神奈川発の「ライドシェア」を模索していきたいと思います。また「神奈川県広報戦略の改訂」については、元広告代理店マンの血が騒ぎ?他県と比較してもあまり良い出来とは思えない(ごめんなさい!)県の広報動画について、あれこれと意見を言わせていただきました。詳しくは県議会のHPでYouTube動画が視聴できるのでご覧ください。県民の皆さんが注目している物価高対策の補正予算は第3回定例会の後期(11/24~12/18)で補正予算の審議を行いますので、12月の報告までお待ちください。

地域での活動は、実りの秋を迎え忙しさが増すばかりです。自分が育成会の副会長を務める地元南区の「ボーイスカウト横浜第1団」は、恒例の『はこぶね寄席』を10/11に開催しました。これは、地元ボーイスカウトの活動資金を援助するため、私の父・豊彦や南区NO.1著名人?の故・桂歌丸師匠が中心に始めた企画で、今回が第48回になる歴史ある寄席です。今回は名人の柳家三三師匠を中心に、特別ゲストとして山田邦子さんも出演したことで、大勢のお客様にご来場いただき大いに盛り上がりました。チケットの売り上げがそのままボーイスカウトの活動資金になるわけですから、なるべく多くの方に参加していただくことが支援になります。今回も大成功でした。ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。ボーイスカウトはじめスタッフの皆さん、お疲れ様でした。

10/21、自分が顧問を務める少年野球チーム「横浜南ボーイズ」が所属するボーイズリーグの「リスト杯少年野球大会」が開会式を迎えました。コロナ禍での式典は来賓なしだったので、久しぶりの開会式参加となりました。素晴らしい天気の下で清々しい開会式でしたが、始球式を務めるはずの某市会議員が急遽欠席となり、またも始球式の大役が自分に回ってきました。一年に2回も少年野球大会の始球式をやるなんてもちろん初めてです。しかも今回は前回の軟球ではなく硬球です。重くてホームまで届かないかも…と恐怖を感じながらマウンドへ向かいました。ところが結果はまさかのストライク!もちろん山なりのへなちょこボールでしたが、ちゃんとストライクゾーンに入りました。誰も期待していなかったため、関係者一同「目が点」。選手諸君やご父兄の皆様からは大きな拍手をいただきました。これからは始球式担当議員?として緊急登板に対応するよう、しっかり肩を作って調整していきたいと思っています(笑)。

10/22、県立こども医療センターで遠方から来て治療を受ける子どもたちの家族の宿泊施設「りらの家」に新たに完成したウッドデッキのお披露目会に招待されました。運営しているNPO法人「スマイルオブキッズ」の松尾理事長はじめ、こども医療センターの黒田総長や河北小児がんセンター長などとテープカットに立ち会い、敷地内に新たな施設が完成したことをお祝いしました。小高い丘の上にできたウッドデッキは、看病などで疲れたご家族の心をきっと癒してくれることと思います。「りらの家」については、先日県の「中小規模事業者省エネルギー設備導入支援補助金」の申請が受理されたばかりで、嬉しいことが続いています。これからも応援団として、「りらの家」を支援していきたいと思います。バザーも芋煮会も楽しかったです。

また10月は、地域の健民祭・運動会・ふれあい祭り等の健康をテーマにしたイベントが盛んです。コロナ前に比べれば、まだまだ数は少ないのですが、それでも10月から11月初旬にかけて6ヵ所のイベントに参加しました。秋の風物詩が戻って来て、世の中は少しづつ元通りになってきたことが実感できます。

忘れちゃいけない、議会以外の公務も活発に行われています。10/20は、県連政調の視察で世界最大規模のLPガス補填基地「夢の絆・川崎工場」に行ってきました。政調の視察も久しぶりで、前回はコロナ前にまで遡ると思います。日本瓦斯㈱(通称ニチガス)さんは、DX化・効率化を進めるとともに、「競争から共創へ」をテーマに、物流改革を積極的に目指しています。自社のみならず同業他社にも川崎港からアクセスの良い川崎工場を補填基地として利用してもらうなど、新たな取り組みを進め業界全体の底上げに一役買っています。地震などの「災害時に強いガス」として注目を集めるLPガス。都市ガスとの差別化を図り、県民へのエネルギー供給を支えるニチガスさんに期待しています。一見地味ですが、大変勉強になる視察となりました。

最後は、10/25にこれも4年振りに「ボーイスカウト活動推進議員連盟」の研修会・懇親会が開催されました。改選期を迎えたため、各議連も執行部のメンバーが刷新されます。通称「スカウト議連」で自分は今年度から事務局長を務めることとなりました。初仕事がこの研修会・懇親会だったのですが、事務局長イコール司会進行は議連のあるあるです。この日も御多分に漏れず司会進行役として、ゆっくり食事する時間もなく事務局長の仕事を全うさせていただきました。地元でボーイスカウト活動の支援をしている自分にとっては、忙しいながらもやりがいのある仕事です。後日、議会局の職員から「名司会!」と言われ、お世辞とわっかてながらも、ついにやけてしまう自分が恥ずかしい今日この頃です。3期目は、こうした議連などの事務方の責任者に抜擢されることが多くなり、ますます忙しさが増してきたことを実感しています。

今回はいろいろあって落ち込んでいる時期がありましたが、仕事が自分の背中をおしてくれた1ケ月だったと思います。いつまでもクヨクヨせず、先に天国へ旅立った友人の分も、懸命に病気と闘っている後輩の分も頑張らねば!やっとそう思えるようになりました。引き続きよろしくお願いいたします。

10月 08 10月8日

2023年9月 活動報告

10月に入ってようやく猛暑もひと段落ですね。昨夜遅く、短パンTシャツ でコンビニに買い物に行ったのですが、もうちょっと寒いな…と感じました。今年も既に残り3カ月かと思うと、ちょっと焦ります。今年中にやっておきたいと思っていたことが全然できていない。年々時間の流れは速くなると感じるのは自分だけでしょうか…。夏も終わり、一抹の寂しさを感じながら9月の活動報告を始めます。

9/7からスタートした県議会の令和5年第3回定例会。年間で会期が一番長い第3回定例会は、途中2週間ほどのインターバルを含め12/18まで開催される長丁場の議会です。昨日、前半の常任委員会が終了し今はホッと一息と言ったところですが、所属する総務政策常任委員会では、県の新たな総合計画・県庁内の組織改編・神奈川版ライドシェアなどの審議が行われましたが、これは10月の報告にとっておきます。

9月に私自身が一番気になったのは「かながわPay」第3弾のポイント付与が終了したことです。現在は所管ではありませんが、コロナ禍における消費喚起策として始めた「かながわPay」第1弾を手探りで始めた2年前は所管委員会の部会長という立場でもあり、「かながわPay」は様々な議論の末スタートさせた思い入れのある政策なのです。ある先輩議員から「ミスターかながわPay」などと冷やかされた事もありました。第1弾は周知が進まず予算を繰越したりと苦戦しましたが、反省を生かし改善を行った結果、第2弾は好評で3カ月で予算の100億円に達しました。そして、多くの県民や事業者から要望され今年の7月27日からスタートした第3弾は、わずか1カ月ちょっとで予算の100億に達し、9月6日にポイント付与は終了したと報告を受けました(ポイント利用は11月末まで)。好評のうちに終了!と言ってしまえばそれまでですが、あまりに早い予算達成に驚きました。それだけ県民に浸透したと思えば嬉しいのですが、今回はその反面、スマホ利用者だけが恩恵を受けるのは不公平だ、等の批判も多くありました。新しい政策を実現し、継続していくことの難しさを今は痛感しています。コロナ禍の経済を回すため実施した1~2弾。物価高騰による消費喚起対策として始めた第3弾。それぞれに大きな効果があったと思います。それと同時に反省点も多くありました。今後の経済状況などから「かながわPay」第4弾を実施するか今はまだわかりません。でも、もし第4弾を実施する事になれば、過去の反省点を活かし、より多くの県民が利用できる仕組みを考えることが大切だと思います。

今年の9月は、週末ごとに各地でイベントが開催され多忙な1カ月間でした。南区休日診療所の開所式、お三の宮日枝神社の例大祭、珠算競技会の県大会など、多くの式典やイベントのご招待いただきました。特に、日枝神社の例大祭は、コロナ開けに加え今年で鎮座350周年の節目の年でもあり、盛大に執り行われました。3日間にわたり神事・大神輿ご巡業・神輿の連合渡御・演芸大会と企画も目白押し。さすが南区最大のお祭りでした。コロナ禍を経て町内の神輿が減ってしまった面もありましたが、子どもの頃から見てきた地域のお祭りが、こうして継承されていくことの大切さを改めて感じました。詳しくは個人FBをご覧ください。

そんな中でも、特に印象に残っているのが9/16に行われた山王台幼稚園創立50周年記念・新園舎落成祝賀会でした。山王台幼稚園の田野岡由紀子理事長は、自分が県議選初出馬の頃から大変お世話になっている方で、最初に個人演説会の会場として園舎を貸していただいたのも田野岡理事長です。菅前総理の教育政策のブレインでもあり、神奈川県私立幼稚園振興連盟の会長でもある田野岡さんですが、普段は「姉さん」と呼ばせて頂いてます(笑)。実は春頃から祝賀会の進行や招待客についてのご相談があり、「菅前総理もご招待したいけど出席は無理かしら?」と仰るので「日程が合えば必ず来てくれますよ!」と激励し、菅さんの秘書にも是非出席していただけるようお願いしました。そして当日、多忙なスケジュールを調整していただき、菅前総理も出席のもと祝賀会は盛大に開催されました。本当に嬉しそうな「姉さん」の笑顔が印象的でした。そして、前総理が地域の幼稚園の祝賀会に出席するということで、下見も含め多くの人員を投入して警備に当たっていただいた県警察・南署の皆さんには心より御礼申し上げます。ありがとうございました!

そして9月の締めは、9/30に実施した我が新堀後援会の「日帰りバス旅行」です。こちらも個人FBに投稿していますので併せてご覧いただきたいと思いますが、とにかく4年振りの開催ということで、どうなることやら心配でした。新型コロナは5類に移行したとは言え、まだ感染者も多い状況の中で開催に理解は得られるのか?他の議員もまだ様子を見ている中で果たして参加者は集まるのか?など不安要素てんこ盛りの中、得意の「とりあえずやってみるか!」で開催しました。結局、バス2台約80名の参加者と共に、山梨県でブドウ狩りをメインにリニア館・酒造・ワイナリーなど見学して、食べて飲んで買い物して楽しいバスツアーになったと思います。支援者の皆さんと近い距離でふれあうことなど本当に久しぶりでしたが、様々なご意見も聞けて、やっぱり議員にとってこういう企画は大切だな、と再認識しました。「また参加したい!」との声も多くいただき、期待にお答えできるよう、来年も張り切って企画します!

その他、福神会の15周年祝賀会に初参加できたこと、菅前総理が久しぶりに飲食付きの「経済人の集い」を開催したこと等、ここ数年無かった行事が盛りだくさんの9月でした。

来週には県議会もひと段落で、年内にやっつけておきたいことを精力的にこなしていくつもりです。当事務所は現在人手不足なので頑張らねば…。急に涼しくなって来ました。皆様も体調管理には充分お気をつけください。ではまた来月!